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数万年前、アフリカを飛び出した人類のうち、日本列島にたどりついた人々がいた。
やがて日本人と呼ばれるようになる彼らは、そこが大陸から離れた島であったがゆえに、縄文文化という孤独な文化を一万年以上の長きに栄えさせ、また同じ理由で、大陸に残った人々が一様に体験した牧畜という文化を経験せずに過ごすことになった。このため、国民性と総括させる性格が、他と大きく異なることになったのである。
それは、自然を敬い共生する神道として止揚された価値観であり、働くことに喜びを感じる行動様式であり、利己主義とは正反対の利他的な気質である。
この国民性は、現代の多様化した日本人にも健全に伝承されており、この国民性をよく意識して行動することこそ、現代の混沌とした世界において、日本人が?栄して生きる道ではないかと、著者は説く。
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