特集:新時代を迎えた脳血管内治療 文献レビューで学ぶ進歩とトレンド
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脳血管内治療が本邦に導入された当時は、適応は従来の観血的治療に比べ極めて狭く、治療成績も決して芳しいものではありませんでした。しかし40年の時を経て、以前できなかったような症例の治療が可能になり、安全性、根治性も向上してきました。新規デバイスや治療法が出るたびに、従来法との比較による有用性が、さまざまなランダム化比較試験や臨床治験などによって明らかになり、積み上げられた実績データをもとにガイドラインではエビデンスレベルの高い推奨が行われ、しかもそれは最近でさえも刻々と変わりつつあります。このレビューのまとめや理解を一人でやっていては、効率も悪くまたすべてをカバーできません。そこで本特集では、膨大な文献資料について、疾患別に、また網羅的に分担で整理し、現時点で専門医が身につけておくべき知識としてまとめました。 まず総論として、脳血管内治療専門医に要求される能力とその養成の仕方について、日本脳神経血管内治療学会理事長としての要望と私見も交えて書かせていただきました。 各論では、脳血管内治療の主な適応疾患である、脳動脈瘤(未破裂、破裂)、脳動静脈奇形、硬膜動静脈瘻、頚動脈狭窄、脳塞栓について、それぞれ(1)適応と成績、(2)手技とデバイスの2つの観点から文献検索を行い、ガイドラインに準拠した形で現時点でのコンセンサスをエキスパートの先生方にご執筆いただきました。(1)では、適応、治療成績の歴史的変遷、(2)では手技やデバイスの種類と使い分け、および今後の展望について書かれています。脳塞栓については救急医療体制が強く関係しますので、特別にプレホスピタルのパートを加えました。本特集企画は、脳神経外科ならびに脳血管内治療専門医および専門医を目指す人にとって、現在のトレンドや方向性についてのリアルワールドを知ってもらうことが目的であります。自身の知識としてばかりでなく、治療適応、治療戦略の決定にも百科事典のようにご活用いただければ幸いです。(Editorialより)
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