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昭和50年代から平成にかけての証券業界で「兜町の風雲児」と呼ばれ、数々の伝説を生んだ稀代の相場師――加藤暠。彼が率いた「誠備グループ」による宮地鉄工所乗っ取り事件(誠備事件)と、それに絡む巨額脱税事件の真相は、加藤逮捕後も彼の徹底した黙秘によって今もって明らかにされておらず、戦後経済事件の最大の謎のひとつとされている。本書は、その真相解明を企図するものではない。事件の主人公たる破天荒な男の波乱に満ちた生涯を縦軸に、彼に群がった政・官・財の人々の動きを横軸に構成して、ある時期の日本社会の知られざる一面を描き出そうとしている。著者は加藤の高校時代の同級生。卒業後も他の複数の同級生とともに加藤と浅からぬ交流があり、折に触れて彼の思想や信念、心情に触れる機会があった。それら同級生の証言もとに、「神様、仏様、加藤様」「加藤大明神」とまで称され、「1億円の落とし主」「強烈なカリスマ」としても知られた男の「絶頂」と「落日」を冷静な筆致で綴っていく本書は、貴重なドキュメントとして注目に値する。
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