21世紀の国際政治において最も論争的な概念の一つといえる「保護する責任」。紆余曲折を経て、国際的に定着してきたものの、いまだその全体像や現在地は不明瞭なままである。本書が描き出すのは、単なる強制的な軍事介入や「人道的介入」といった側面にとどまらない「保護する責任」の射程、また、世界各地の地域的な文脈を背景とした多様な展開である。2017年に出版された『資料で読み解く「保護する責任」』の姉妹本となっている。
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