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この3年間,医療機関の感染対策は新型コロナウイルス感染症に重点を置いた感染対策でした。しかし,医療環境ではそれ以外の感染症にも目を向け,対策を講じていかなければなりません。
本書は新型コロナ対策を踏まえつつ,感染対策の基本に今一度立ち返り,感染制御の第一人者が重要事項22項目についてイラストを豊富に取り入れながらエビデンスベースでわかりやすく解説しています。
これ1冊で感染制御の原則と実践法がわかるオールインワンの本格的な感染制御テキストブックとして現役の医療従事者,医学生,看護学生の方々に好適の書です。
序文より
2019年12月に中国武漢で発生した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は瞬く間に世界に拡散し,重症肺炎によって多くの人々が死亡した。この間,医療機関は COVID-19 への対応で想像を絶する苦労を重ねてきた。しかし,これまでも多くの易感染性宿主が治療する医療環境という特殊な状況の中では,平素は問題とならない病原体による日和見感染症や抗菌薬に起因した薬剤耐性菌感染症などが我々を悩ませ続けてきた。そして,この状況はこれから先も続いていくものと思われる。
医療従事者は今後も COVID-19 に対応しながら,それ以外の感染症にも向き合い,かつ,湿性生体物質などの感染源となりうるものを適切に取り扱いながら病原体の感染経路を遮断していかなければならない。それによって患者と医療従事者双方の安全を確保していく必要がある。そのために今一度,医療環境における感染制御の基本について学んでおくことは,日常の医療安全のみならず,将来的に遭遇するかもしれない未知の感染症に立ち向かう上で必ず役に立つはずである。何故なら,COVID-19 対策においては「標準予防策」の徹底など,これまでの感染予防の基本的な対策が重要な役割を果たしてきたからである。
本書は,医療環境で取り組むべき感染制御で知っておきたい項目を 22 のテーマで構成し,感染制御のルールと実践手法について体系的に学んでもらえることをコンセプトに執筆した。取り上げたテーマはいずれも感染制御における重要なキーワードであり,豊富なイラストをまじえながらエビデンスに基づいてわかりやすく解説した。本書が医療環境の感染制御についてこれ 1 冊で学べるオールインワンの感染制御テキストとして,臨床現場で活躍中の医療従事者の方々,これから感染制御を学んでいこうとされる方々のお役に立てば幸甚である。
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