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本書は、東京子ども図書館の機関誌「こどもとしょかん」(季刊)の1号(1979年・春)から170号(2021年・夏)に連載した松岡享子理事長(2015年より名誉理事長)のエッセイ「ランプシェード」全162編を、本人の了解を得て書籍化したものです。東京子ども図書館は都内4つの家庭文庫が母体となって1974年に設立された、子どもの本と読書を専門とする私立の図書館。設立当初は館の運営についてパンフレット状の機関紙で広報していましたが、活動の幅が広がるにつれて、盛り込む内容もふくらみ、冊子形態の「こどもとしょかん」へと成長、幾度かの増ページを経て現在に至っています。「ランプシェード」は折々に読んだ本の感想を綴るはずでしたが、話題はお話のこと、さまざまな出会い、海外への旅、社会的な事件、身辺雑記、と広がりました。43年間にわたり書き綴ったものを改めて通読すると、本の力を信じ、その豊かさを子どもに手渡すために精力的に働いた著者の人となりが柔らかに浮かび上がり、一層の親しみを感じます。本書を通じて、より多くの方々が、子どもと本の幸せな出会いに心を寄せていただければと思います。(はじめに)
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