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この本は生前整理でも終活の本でもありません。また、具体的な部屋の中の片づけ方の指南書でもありません(基本的な片づけ法は掲載しています)。
片づけというと、「モノ」の片づけに目が行きがちですが、最後の片づけには「モノ」以外に「お金」「情報」「不動産」などいろいろな整理が必要になるのです。
片づけの現場を長年経験してきた著者は、「おひとりさま」の最後の片づけの現場で家がモノであふれ、通常の暮らしさえできなくなった最悪な状態の部屋にたくさん立ち合ってきました。
そのような部屋は「モノ」だけではなく、さまざまなものが手つかずのままで、残された人が長い時間をかけて必要なものを探したり、契約ごとや不用品を処理したりしなければならないのです。
ときにそれは、数年かかることもあります。また、時間だけでなく、お金もかかります。
「どうしてこんなになるまで、放っておいてしまったのか」といたたまれなくなり、時には涙が出るほどの現場もありました。
実は「モノ」「お金」「情報」「不動産」などの片づけや整理には「リミット」があり、それが60代なのです。
以降は気力や体力がついていかなくなり、そしてどこから手をつけていいかわからなくなり、そのまま年月が過ぎてしまうのです。
けれども、気力も体力も十分なこのタイミングでそれらのものが整理できれば、残りの人生を楽しみ、安心して過ごすことができるのです。
本書に掲載してある事項は、すべてを今すぐ行う必要はありません。
頭の隅に置いておいて、いざ必要なときにとりかかればいいのです。
本書では、多くの人が最後の片づけでどのような問題に直面するのかを見てきた立場から、何から手を付けていいのかわからなくて不安、どのようなことを早めに準備すればいいのか不安な人のために「やるべきこと・やらなくてもいいこと」を紹介しています。
この本1冊持っておけば、安心して残りの人生を楽しめる、おひとりさま必携の書です。
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