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古文書や古記録類に用いられた紙は、果たしてどんなモノなのか。
人文学ではなく、古文書を自然科学的に調べていくと、そこから何がわかるのか。
古文書研究に自然科学を結びつける入門として、基礎的な情報を紹介していく「古文書の科学」のガイドブック。古文書に残された痕跡から、肉眼では見えない部分にアプローチする方法を紹介していく、まさに料紙研究の新常識!。
第1部では、古文書研究、日本史研究、異分野連携研究という3つの視点から、料紙が注目されてきたそれぞれの背景と経緯を紹介。第2部では、料紙の科学分析について、繊維、添加物、植物材料のDNAの三つを取り上げて解説。第3部では、史料調査と料紙分析の連携によって見込める成果について、第4部は、分析データの記録・保存ツールの紹介や情報基盤との連携の意義、国際的研究にむけての展開の必要性を、事例を交えて考察する。
本書は古文書研究に新たな可能性を見出そうとするものであると同時に、東アジア全体における歴史資料の科学研究へ貢献できる射程を持つものである。
古文書研究のみならず、大学、自治体、博物館、文書館、図書館など歴史資料の研究・保存・継承に従事する方に必携の書。
執筆は、本郷恵子/渋谷綾子/高島晶彦/天野真志/貫井裕恵/山家浩樹/大川昭典/富田正弘/湯山賢一/石川隆二/野村朋弘/尾上陽介/小倉慈司/中村 覚/山田太造/後藤 真。
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