古典を学ぶ楽しさをどう伝えていけばいいのか。
古典を他人事にせず、現代と結びついたものとしてとらえ、少しでも古典に共感できるようにするためにはどうしたらよいか。和本やくずし字を用いた古典教材のあり方を提案する書です。
本書に収録するのは、教科書の古典とは違う、生きた古典の世界を伝えるための、誰もがプリントして利用できる、解答・解説付きのくずし字教材です。多忙を極める教育現場でも使えるよう、なるべく短時間で授業ができるようにしました。ぜひこれらを多くの方に使っていただければと思います。
問題だけでなく、本書は古典教育への新しい切り口を目指すべく、入門編として「古典への誘い方」「和本への誘い方」「くずし字への誘い方」という章立てで、現場から古典教育を再構築していく意欲的な取り組みを紹介します。こちらも大いに参加になる基礎知識・実践例を豊富に収録しました。
古典や古典籍は過去・現在・未来をつなぐタイムカプセルであり、自由に往き来できるタイムマシンでもあります。コミュニケーションツールとしての古典、あるいは、生涯を通して学び続ける喜びを生み出してくれる磁場としての古典を、本書を起点に多くの方々と考え、作っていければと思います。
執筆は、仲島ひとみ/有田祐輔/森木三穂/江口啓子/佐々木孝浩/近江弥穂子/加藤弓枝/加藤直志/飯倉洋一/加藤十握/三宅宏幸/山田和人/永田郁子/岩崎彩香/髙須奈都子/永吉寛行/くずし字一覧=松本文子(字例の墨書)/現古絵合わせカルタ=谷口悠・上久保咲穂・三田村幸菜・遠藤杏・若井花楠子・西川実那・稲田香保(二〇二一年度同志社大学プロジェクト科目履修生)・イラスト=遠藤杏・書写初案=若井花楠子・書写=日比野由佳。
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