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湯女、茶屋女、飯盛女、夜鷹…知られざる〈隠売女〉の世界
幕府に公認された吉原とは違って、江戸市中に六十ヶ所以上(諸説あり)を数えた〈岡場所〉は、その始まりから終焉まで非公認の買売春地域であり続けた。にもかかわらず、盛り場、寺社の門前、宿場の至るところに根を張り、その風俗や流行は江戸市民に吉原以上の深大な影響を与えた。とくに幕末、吉原の二倍の売上金を計上したという岡場所の雄・深川には、吉原と異なった「粋と婀娜」な遊びの文化が息づいていた。本書は江戸遊女史研究の第一人者が洒落本や絵画などの史料を基に、知られざる〈隠売女〉の世界を明らかにする遊里裏面史である。
*以下、本書目次より抜粋
はじめに
第一章 岡場所とは
第二章 岡場所黙認の時代
第三章 岡場所禁圧の時代
第四章 岡場所活況の時代 その一
第五章 岡場所活況の時代 その二
第六章 深川雑考
第七章 遊里品川
第八章 北関東の玄関千住
第九章 岡場所根津盛衰史
第十章 夜鷹哀史――岡場所壊滅
注 記
あとがき――「ふないし」の弁
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