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ヘーゲル哲学の集大成!
『エンチクロペディ』第一部
一般に『小論理学』として知られる本書は、ヘーゲル哲学の精髄を、講義用手引き、注解、口頭説明により解りやすく解き明かす。ここで論理とは思考の骨組みだけでなく現実総体の骨組みを指す。そのため本書は思考の論理学以上に、世界の論理学、存在の論理学となる。
希望の近代は理性の近代であった。ヘーゲルの目には現実世界の全体が、さらには人間の思考の全体が、理性につらぬかれているように見えた。その理性の秩序立ったありかたの抽象的な道筋を記述する著作の第一部が「論理学」となるのは当然だった。現実世界の合理性と人間の思考の合理性をともども明らかにするのが「論理学」の課題だった。/ 二十一世紀にヘーゲルの「論理学」を読むことは、希望の近代の遠さと近さに探りを入れることにほかならない。(訳者「新装版あとがき」より)
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