マナ・タブー・供犠

シリーズ宗教学再考

マナ・タブー・供犠

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〈シリーズ 宗教学再考〉【第二回配本】

ヴィクトリア時代が開く、宗教への扉

世界経済の覇者となった英国に、
植民地支配を背景にもたらされた非ヨーロッパ圏からの情報。
厖大な事象の分類と比較は新たな学問分野を生みだし、
「マナ」「タブー」「供犠」といった主題は進化論的発想と結びついて、
宗教の起源=本質が議論された。
現代の宗教研究の基礎となる諸概念の再考を期して、
英国初期人類学者たちの最重要宗教論を集成する。

【収録内容】
W・ロバートソン・スミス「供犠」(『ブリタニカ百科事典』の項目)
「供儀」を神とその崇拝者が供食する饗宴として捉え、崇拝者が社会的紐帯を形成することを指摘。さらにトーテミズムとの関連で議論を展開させる。名著『セム族の宗教』の原型となった『ブリタニカ百科事典』の項目。本邦初訳。

J・G・フレイザー「タブー」「トーテミズム」(『ブリタニカ百科事典』の項目)
「未開社会」の呪術的思考を集成した金字塔『金枝篇』以前、ロバートソン・スミスとの出会いによって人類学者としての一歩を踏み出した『ブリタニカ百科事典』の項目。古今東西の文献渉猟から編みだされた「安楽椅子の人類学」のひとつの達成。本邦初訳。

R・H・コドリントン『メラネシア人――その人類学的・民俗学的研究』(抄)
メラネシア地域での宣教活動の傍らにおこなった、ライフワークとしてのフィールド調査の成果。全19章のうち、西洋にはじめて超自然的な力である「マナ」を伝え、初期の人類学や宗教学における宗教起源論に多大な影響を与えた2章を収録。本邦初訳。

R・R・マレット『宗教への閾』 
師事したタイラーが提唱したアニミズムや、フレイザーの呪術理論を批判・修正しつつ、マナとタブーを軸に萌芽的な宗教を考察し「プレアニミズム」を提唱。当時最新の心理学を援用して「アニミズム」「タブー」「マナ」「呪術」を次世代につないだ過渡期の人類学者による8本の論集。新訳。

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