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古来、疱瘡は、はしかと共に人びとを震撼させた死に至らしめる疫病であった。その流行の悲惨な有り様は、洋の東西を問わず多くの文芸作品の題材ともなっている。
江戸時代には、松尾芭蕉、与謝蕪村、小林一茶を始め、蕉門の人々により疱瘡とそれにまつわる句が詠まれている。しかし現在、植疱瘡、疱瘡痕、はしかは季語として残っているが、疱瘡は季語ではない。
疱瘡という病と、その病と人類の闘いを、多くの資料を元に説明し、なぜ疱瘡は季語になれなかったかという疑問に迫る。
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