線形代数

線形代数

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出版社
学術図書出版社
著者名
桂田英典 , 竹ヶ原裕元 , 長谷川雄之 , 森田英章
価格
2,420円(本体2,200円+税)
発行年月
2023年2月
判型
A5
ISBN
9784780610666

本書は大学初年次に学ぶ線形代数の教科書である.線形代数は数学の諸分野のみならず,自然科学,工学,経済学,人文社会科学などにおいても重要な基礎となる学問であり,特に理工系の学生にとっては必須の素養となっている.本書は,理工系の学生が大学で学んでおくべき線形代数の丁寧かつ十分な解説が網羅された教科書となるよう,これまでの経験を踏まえた上で作成した.
 線形代数学は,主として行列と行列式の理論および線形空間と線形写像の理論を中心として展開される.1年を通した線形代数の授業では,前半期に行列と行列式,後半期に線形空間と線形写像を講義することが,1つの典型的な形であるので,本書でもその方法に対応した順に内容をまとめた.一方,本書を作成する際に工夫した点として,大学入学前までに行列を学んできていない学生が教科書を使用すること想定し,2×2行列に関する説明を比較的多めに取り入れた.また,xy-平面上の1次変換に関する解説には1節を割り当て,線形変換の理論を具体的な2次元の例で捉えやすいように配慮した.
 本書の特徴として,具体的な計算方法の解説に多くのページを割いたことが挙げられる.具体例の説明の他に,ほとんどの節で例題や節末問題を載せた.学生が自習する場合でも,十分に理解できる解説となるように心掛けた.一方,抽象的な理論に関しても,懇切丁寧な記述であるように,十分なページを割いてある.たとえば,線形空間に関して,はじめに数ベクトルを導入して,一通りの理論を展開した後,抽象的な線型空間の公理および理論を解説した.また,定義の説明,定理などの証明には冗長をいとわずできるだけ詳しい解説をつけた.抽象的な内容に関しても,十分に自習書として活用できると思われる.
 本書には,ジョルダンの標準形などのやや発展的な内容も盛り込まれている.また,多少込み入った議論を必要とする題材も扱われている.特に,第4,5,6章にある,最初の学習では省いてもよいと思われる節,小節,問,問題には‘?’の印を付けた.このような題材については,本書を一通り読まれた後にでも,改めて取り組んでいただければよいと思う.

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