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" 本書は,理工系大学の一年生の解析学の教科書として書かれたものである.大学の教養課程の数学は,高等学校のそれとは異なり,指導要領等もなく,全く自由なかたちで教育が行われている.本書はいわゆる微積分学を一年間のコースとして終えるように書かれている.
本書を著すにあたっては次の点に留意した.
1. 各章の配列は,古典的ではあるが,極限,連続の概念から出発して,一変数の微分積分,級数,多変数の微分積分となっている.近年,ー変数,多変数を同時に扱う教科書も多いが,理論の厳密性を考慮し,旧来の方法に従った.
2. 証明は簡潔を旨とし,理解を助けるために例題を豊富にした.
3. 章末の問題をA,Bの二組に分け,Aは基本的な問題,Bはやや高度な問題とした.問題Aは全問解答されることが望ましい.
4. 付録として,ベクトル解析,陰関数定理再論,微分方程式の解の存在定理等を加えた.教養課程1年半のコースでは,この部分の講義も行われれば一層有意義であろう.
最近の科学技術の急速な進展に対応して,基礎学力の向上が求められ,高等学校においても微積分の形式的な部分は既に学生は学んでいる.しかし,高等学校の数学における解析学の取り扱いは全く直惑的なもので,さらに高度な理論を学び,広い応用を目的とするには十分であるとはいえない.本書では,実数の連続性から出発して,微分積分学の基本的な法則,概念を理解させ,計算と応用に習熟させ,将来,理工学の各分野でこれらを活用できるよう十分に注意した."
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