山崎方代の百首

歌人入門

山崎方代の百首

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出版社
ふらんす堂
著者名
藤島秀憲
価格
1,870円(本体1,700円+税)
発行年月
2023年2月
判型
B6変
ISBN
9784781415369

◆百首シリーズ第六弾

――「自分」をもとめて

山崎方代のユーモアと切なさの溢れる百首





◆内容紹介

ことことと雨戸を叩く春の音鍵をはずして入れてやりたり

(『こおろぎ』)

春が来るのは待ち遠しいものだが、方代は人一倍春の訪れを楽しみにしていた。山に入って山菜が採れる、すみれなど野に咲く花に挨拶できる。それにしても普通ならば「窓を開いて」というのではないだろうか。「いえ、窓を開く前に鍵をはずさなければなりません」と言われてしまうと、ぐうの音も出なくなるのだが、でもやっぱり「鍵をはずして」はユニーク。「そう来たか」と思わず言いたくなる意外な盲点。突拍子もないことではなく、手を伸ばせば届く範囲内で意外な飛躍の着地点を見つけることができた人だ。

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