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◆第二句集
タイトルの「花曇」は、高齢の私にはいささか華やか過ぎると思いますが
水飴の気泡うごかず花曇
によるもので、「モノに語らせ、目に見える俳句を」という私の作句信条がよく表れていると思いタイトルといたしました。
(あとがきより)
◆自選十五句
ふらここの子を空へやる手の加減
新涼のキリトリ線に鋏の絵
まばたきは瞬の黙祷冬銀河
鉛筆を削れば木の香雪催ひ
つぶやきをかたちにすれば吾亦紅
水飴の気泡うごかず花曇
まつすぐな煮干はなくて一茶の忌
塩壺の塩のつめたき大暑かな
冬麗のここが真ん中乳母車
発掘の土器に番号雲の峰
二陣来て白鳥の湖うごきだす
初蝶来ガラスで鎧ふ副都心
決断の革手袋は〓んで脱ぐ
背にねむる命の熱し冬銀河
風花や唇といふ熱きもの
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