物語はおしゃべりより早く、汽車に乗って

物語はおしゃべりより早く、汽車に乗って

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出版社
書肆子午線
著者名
坂多瑩子
価格
2,420円(本体2,200円+税)
発行年月
2023年1月
判型
A5変
ISBN
9784908568343

抒情からも、抒事からも自由に言葉がはばたいていくとき、詩は、遥かに再来する物語のひとつひとつを、ふかく抱きしめている。詩人の新たな出発を示す42篇を収めた第7詩集。
栞=杉本徹、柴田千晶/装幀=稲川方人/装画=高橋千尋

ちっちゃな青空/という言葉がやけに好きだった 松尾和子の歌う「再会」/あたしの見ていた空はいつだって大きかった/よそよそしくていじわるで きどりや/だから あっかんべ/ちっちゃな青空って/かわいい かわいいかわいいといっていると/ひとりにしないでとちっちゃな青空がいうので/抱きかかえてあたしだけのおうちに帰った(「夏のおわりに父」より)

自分にとって原型となり得る詩、という言葉が常に頭の隅にあった。今ようやく自分の書いてきたおぼつかない詩がジグソーパズルのように一つの風景を見せ始めてくれている。(「あとがき」より)

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