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1931年に満洲事変を引き起こした関東軍は、政府の不拡大方針をことごとく突破し、その独断的行動によって満洲国を承認させ、満洲における駐兵権と軍事行動の自由を確立していく。だが、戦前日本において現地軍が「独断的行動」をとっていくのは、単なる「統帥権独立」の結果ではない。外地・満洲における駐兵問題の解決が統帥権の問題と密接に絡み合って登場したとき、それは引き起こされたのである。本書は、満洲現地において統帥権が「独立」するメカニズムと同時に、関東軍そのものの構造だけではなく、現地軍と提携相手との関係にも注目して、近代日本の政軍関係研究に新しい視角を切り拓く。
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