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ウクライナ危機によって安全保障が身近なものとなってしまった世界。安全保障を理解する上で、その枠組みといえる大戦略(グランドストラテジー)の理解が不可欠だ。大戦略とは戦場の勝ち負けを超え、国家の命運を左右するもっとも次元が高い戦略。地政学から外交、核抑止戦略まで国際政治を理解する上で欠かせないフレームワークだ。
本書は、そのエッセンスを大戦略の枠組みを構築した6人の巨人たちから学ぶガイド『大戦略(グランドストラテジー)の哲人たち』(2013年、日本経済新聞出版社刊)を『大戦略の思想家』と改題してビジネス人文庫として刊行するもの。
本書が取り上げる大戦略の思想家は以下の6名。多くの著作が翻訳されている。
①ハルフォード・マッキンダー イギリスの地理学者で「地政学の父」と呼ばれる
②マイケル・ハワード イギリスの歴史家で今日の戦争学・戦略学を主導
③バーナード・ブロディ アメリカの国際政治学者で、各時代の抑止の概念を確立
④ヘンリー・キッシンジャー アメリカの歴史家で対中外交やソ連とのデタント(緊張緩和)の実務家としても活躍
⑤エドワード・ルトワック アメリカの国際学者で多くの著作で知られる
⑥マーチン・フォン・クレフェルト イスラエルの歴史家で、クラウゼヴィッツの『戦争論』に真っ向から挑戦
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