みんなの宗教2世問題

みんなの宗教2世問題

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出版社
晶文社
著者名
横道誠 , 島薗進 , 信田さよ子 , 釈徹宗 , 中田考
価格
1,980円(本体1,800円+税)
発行年月
2023年2月
判型
B6
ISBN
9784794973535

私たち2世の声を聞いてください!
虐待、金銭的搾取、家庭崩壊、性暴力、PTSD…。過酷な境遇を生きのびた当事者たちの証言と、識者たちの考察で、2世問題の解決に挑む。

安倍晋三銃撃事件で浮上した「宗教2世問題」。当事者たちの苦しみをどう伝え、どう救済するか? さまざまな2世当事者たちの証言、学術、ジャーナリズム、精神医療などの専門家による論考、海外の研究状況紹介、日本の創作物における宗教2世の描かれ方の総覧などから、2世問題の深層にせまり支援のあり方について考える一冊。「宗教2世問題」を一時の消費で終わらせないために。

〈宗教2世とは何か。本書では「宗教2世問題」を親が特定の宗教を信奉しており、その宗教儀式や宗教活動の影響によって、子どもの養育、発育、発達、成長に著しい障害が発生する問題と定義したい。(…)「宗教2世」は必ずしも「カルト」として非難される宗教団体の2世ばかりではない。一般的にカルト宗教と見なされない新宗教や、場合によっては伝統宗教の内部でも、「2世問題」は存在する。〉(「はじめに」より)

【目次】
■1章 当事者たちのさまざまな声
被害者をもう出さないために反セクト法を 小川さゆり
スクールカウンセラーとして、いまは2世たちの苦しみに寄りそいたい マリコ
マインドコントロールは残っていて、いまでも人が怖い もふもふうさぎ
「正統派」と呼ばれるところでも、カルト化することは普通にある あやめ
家族を大事にするための組織が、家族を犠牲にしている サキ
教義や信仰心を利用した性暴力にも焦点があたってほしい 朱莉
宗教2世とマルチ商法2世の類似する苦悩 ライオ
安住の地で暗部を見ても、外の世界の生き方がわからなかった 大沢
信仰優先で家族が崩壊するのは、オウムも他のカルトも同じ 中山尚
たまたま人を殺さなかった、とある宗教2世の話 紫藤春香

■2章 宗教2世・海外での最新研究状況 横道誠
──宗教的虐待、毒宗教、健全な宗教団体、宗教的トラウマ症候群、宗教的児童マルトリートメント

■3章 識者たちによる宗教2世論
宗教2世問題の歴史的宗教文化的展望 島薗進
宗教2世とカウンセラーの責任 信田さよ子
宗教・社会・家族のダイナミズム 釈徹宗
普遍的問題としての宗教2世問題 中田考
目の前で苦しむ他者に耳を傾ける 沼田和也
社会全体で2世の生きづらさを軽減する努力を 江川紹子

■4章 精神医療/カルト問題報道の観点から
信仰の自由はR20にしたほうが良い? 斎藤環×横道誠
宗教2世問題をコンテンツ消費で終わらせないために 鈴木エイトインタビュー

■5章 宗教2世はいかに描かれてきたか 横道誠
──関連する日本の創作物について思うこと

■6章 改めて宗教2世問題を展望する 横道誠

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