現在は、雇用社会の変容期であり、これまでの「日本型雇用慣行」を前提とする働き方自体を変革することなしには、解決できない課題が山積している。そのため、これまでの法制度や税・社会保障ならびに年金制度の変革が求められ、労働法学についても根本的な見直しが迫られている。自らの労務を提供して生計を立てていく以外の資産のない層(就業者)が、どのような就業形態・雇用形態を選択しても、基本的な生活が保障されるセーフティネットの構築、そして、合理的理由なく差別されない社会制度がめざされるべきであり、「就業者の生活保障の法」を構築することが必要である。本書では、以上の課題を意識して、現在の労働法・社会保障法の理論的または政策的課題を多面的に検討する。
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