規範的で抽象的な原則に固執するあまり、その「適用分野」である社会的現実から乖離しかねない従来の「正義論」を批判的に乗り越えるホネットの主著。友情、性愛、家族といったパーソナルな関係、市場経済における消費と労働、さらには民主的公共圏と法治国家、そしてそれらを支える政治文化において、個人的な自由はどのように生み出されるのか。また、その自由の実現をさまたげる社会的病理と社会の誤った展開は何かを論じ、社会分析としての正義論を再創造する。
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