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千代田区・中央区・台東区の三区は東京23区の中でも有数の古い歴史を持つ。しかし、いま生きている世代にとって一番馴染みのある昭和戦後時代が消えているのは、時の流れとはいえ、感慨深いものであった。
著者が青春時代に馴染んだ三原橋地下街は埋め立てられ、その一部は通行人が一休みできるポケットパークになっていた。地下街は、三十軒堀が戦災の瓦礫処理で埋め立てられて生まれた。それから45年の歳月が流れた平成25年3月31日、地下街は閉鎖され、埋め立て工事が始まった。
三原橋地下街は学生時代からの20代、随分と通った。狭いながらも映画館が3館あった。ビンボーだった青春時代は、和洋の名作・ヒット作が周回遅れとはいえ、格安で見られたからだ。また、小料理とは名ばかりの一杯呑み屋もあった。若い時代には格好の空間だったのが、三原橋地下街だった。
もっとも銀座通りそのものも、いまでは多くの海外一流ブランドが建ち並んでいる。行き交う人も含めて馴染んでいた昭和の時代の銀座通りとは別物になったような観もする。
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