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唐突に幼い頃の冬の記憶がある。おぼろげではなく、今でも雪を踏む感触まで憶えている。
妹が母の背におぶわれていたから、僕はまだ4歳だ。
夕刻、母は妹を背負い、僕の手を引き雪の米沢の町を歩いている。
どこかに寄るとか、買い物をするわけでもなく、ただ歩いている。
小さな繁華街だから何度も同じところを行ったり来たりしている。
母の手を離すと置いていかれるような気がして手をしっかり握っていた。(著者あとがきより抜粋)
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