中國古代國家論

汲古叢書

中國古代國家論

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出版社
汲古書院
著者名
渡邊信一郎
価格
9,900円(本体9,000円+税)
発行年月
2023年1月
判型
A5
ISBN
9784762960741

本書は、先秦期から唐代までの中國の古代國家を對象とし、古代帝國とその形成過程、專制國家の國制的特質、國制の古典的形態の成立、その?會經濟的基盤としての國家的土地所有について、?括的・理論的に論じた仕事である。
本書の内容をあらかじめ?括的に示せば、つぎのとおり。
 序説では、時代區分論を論評するかたちで中國史の全體的把握の可能性をめざして本書の立脚點を提示した。四半世紀まえに公刊した論考で、今日の中國、世界經濟の現状に照らすと未熟の議論も多い。ただ本論各章を執筆する際の基本的な觀點を記してあり、現在もこの觀點に大きな變更はない。本論への導入部としたい。
 第一部は、?帝國論を主題として四章にわけた。第一章・三章は、龍山文化期以來の三級制聚落群を基盤とする秦漢帝國の成立過程を論じ、第二章ではその?會的基礎をなす百姓=小經營生?樣式の成立をとりあげて、中國における?國家形成の特質を明らかにした。第四章では、王莽期を中核とする前後漢交替期の一世紀をかけ、儒家的思惟・經典による正當化=古典化過程をへて、中國における?古典的國制が構築される經緯を論じた。
 第二部は、?專制國家論を主題として四章にわけた。第五章では、國家成立の基盤である?會的共同業務と階級形成の問題をとりあげ、中國の專制國家が皇帝を頂點とする獨自のイデオロギー的階級(官僚制)を統治階級とする國家であると規定した。そのうえで、第六章では、從前の「均田制」を再檢討し、均田制は統治階級と庶民百姓とをふくめた身分制的土地所有を内實とする國家的土地所有であることを論じ、第七章ではその?會的基盤を問題にして、平均、均平秩序の存在することを指摘した。第八章では前記七章の論点をうけ、中國前近代國家の特質を天子=皇帝が生民=百姓を統治する天下型國家であると規定し、貢獻制・封建制・郡縣制の累積的な相互作用の分析をつうじて、あらためて帝國論・專制國家論を總括した。
 附論三篇は、本研究に通底する論點である小經營生?樣式と?會的共同業務、および國家的土地所有について、中國古代史の研究動向とかかわらせて理論的解明を試みたもので、本論八章の理解を理論面から補う仕事である。

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