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関東最大の私鉄である東武鉄道では、多数の鉄道を合併して成り立ってきた長年の歴史ゆえに長大な路線網を保有するため、膨大な車両を抱えていました。
高度成長期を迎えると、戦前・戦後を通して使用されてきた老朽車両の体質改善が急務となりました。
そこで1964(昭和39)年より、既存車両の下回りを流用し新たな全金属製車体を新造して「見掛け上の新車」とする更新工事が進められました。
10年余りの間に236両が新車同然の姿に生まれ変わり、それらは3000系列として支線区を中心に投入され、東武鉄道のイメージアップに貢献しました。
本書では1996(平成8)年まで活躍した3000系列について、更新工事の前後、特に改造種車となり消えていった旧型車両の在りし日の写真を多数掲載します。
上巻では戦前から終戦直後までの車両を中心に解説します(上中下の三冊体制を予定)。
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