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「ジャーナリズムの言葉は、届かせること、そして理解を生むこと、つまりよき媒介者として機能することこそすべてである。媒介とは、ただ右から左へ接続することではなく、どう言い表わせば伝わるか、どう表現すれば他者は理解するかを、考え続けることである。つまり書き手であると同時に読み手でもあるような両義的な感覚が求められる。双方向への想像力である。
私が身を置いてきたのはそのような中間的世界であり、評論者でも、まして研究者でもない、むしろ素人に近い宙吊りの位置で疑問、疑念を発しつつ、人と人を、人と事を繋いでいく立場である。長々と続けてきたのは、そういう新聞記者の仕事が面白かった、性に合っていたということだろう。」(あとがき)
2020年に惜しまれながら連載終了した読売新聞人気コラム「時の余白に」最終章。世相の片隅に息づいている美を手がかりに、廉直さを失った現代に鋭く警世を発し、本当の豊かさとは何かを深沈と問いかけた記者人生の集大成。連載最後の3年のほか、寄稿や講演録などを収載した。
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