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江戸時代はじめ、角倉素庵たちの河川工事を見ていた少年吉田光由は、「たった5か月の工事で、船が来るなんて」と憧れを抱く。公共事業のためには算法を極めることが必要だと説かれた光由は、熱い気持ちを胸に学問に取り組み、やがて今も農業用水路として残る菖蒲谷隧道と、関孝和を生む江戸の数学ブームのきっかけとなった算法入門書『塵劫記』という大きな社会貢献を残した。激動の時代のなか志高く生きた歴史物語。
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