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◆第三句集
日々を重ねながら思わぬ年まで生きて参りました。日常のささやかな想いから生まれた句は貧しく句集にするには足りないと思いましたが、これまでへの感謝と、八人の曾孫たちに何か残しておきたい気持もあって纏めてみました。
(あとがきより)
◆作品紹介
水音をしるべのごとく枯るる道
冬の鳥きく日だまりの少しあり
東を鷹来るといふ海の紺
寒禽の小さきはことに光りけり
満月となりたる雛の名残かな
聴くときのまばたきひとつ春の鷲
野をゆくや蛙のこゑは土の声
橡咲くや上野は雨につつまれて
いくつかは手に拾はるる沙羅の花
夏草や坐れば小さき湖の音
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