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「全き天皇であること」
――その何人にも推し量れぬ孤独。
756年、東大寺大仏を建立した首(聖武)太上天皇が崩御。
道祖王を皇太子にとの遺詔が残されるも、その言に疑いを持つ者がいた。
中臣継麻呂と道鏡は、密かに亡き先帝の真意を探ることになるが、
ゆかりの人々が語り出したのは、母君との尋常ならざる関係や隔たった夫婦のありよう、
御仏への傾倒など、死してなお謎多きふるまいや孤独に沈む横顔ばかりで――。
国のおおもとを揺るがす天皇家と藤原家の相克を背景に、聖武天皇の真実をあぶり出す!
伊坂幸太郎、朝井リョウをはじめとする人気8作家による競作企画〈螺旋プロジェクト〉の1冊としても話題。
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