日本の歴史を突き詰める

シリーズ・地方史はおもしろい

日本の歴史を突き詰める

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出版社
文学通信
著者名
地方史研究協議会
価格
1,650円(本体1,500円+税)
発行年月
2022年11月
判型
B40
ISBN
9784909658920

現代社会のその先を作るために。日本の歩みを記憶として地域から残し伝え考えるための本。日本史ファン、研究者必携のシリーズ5冊目。



本書は「おおさか」を取り上げる。あえてひらがなで表わすのは、地域概念としての「おおさか」への関心は全国的であり、時間的な広がりを持つことによる。その概念はまた、全国的であるがゆえにデフォルメされた情報も少なからず含まれいる。なので全国に大きな影響を与え続けてきた、例えば古代における難波宮、豊臣氏の大坂城、あるいは各時代を通じて発展を示した文化・学問といったような大きなテーマは本書ではあえて取り上げていない。



取り上げるのは、執筆者が持ち寄った地域に残された史料である。その史料を検討し、そこから見通される歴史認識を再構築していくのが本書の「おおさか史」である。地方史の研究者は、身近に残る資料を手がかりに、どれほど思考を重ね、ときには悪戦苦闘を重ねているものか。刺激に満ちた推理過程は、歴史を理解するとはどういうことか、「おおさか」の歴史を真に知りたいと願う人に、楽しく、間違いのない導きの糸となっていること請け合いです。



第1部「飽くなき追究! 新しい歴史学の可能性と方法を求めて」では、歴史学のあり方あるいは課題設定の可能性を問おうとする。第2部「史資料が語る! おおさかの町と人」では、都市のコアな部分に関する解明を試みます。第3部「水と街道を注視する! 変化するものと変化しないもの」は、街道・用悪水施設・交通手段・治水といった社会生活及び生産に直結するインフラのありように注目する。第4部「史資料との格闘! 都市大阪周辺地域の史実」は、論にする際に視点の確保に苦心し、困難を克服しようとする、歴史学の面白さを伝えるものを提示します。



執筆は、小田康徳、長尾 武、室田卓雄、小田直寿、馬部隆弘、俵 和馬、岡本 健、野高宏之、飯田直樹、堀田暁生、奥田裕樹、石原佳子、前田豊邦、岸本直文、曽我部愛、高橋伸拓、片山早紀、藤村尚也、十河良和、西川哲矢、田中万里子、山田裕美の22名。



【本書の諸論考を読んで、「おおさか」地方史は、地道な史料調査と壷を心得た課題の設定、そして合理的考察の積み重ねの上にはじめて生きた歴史知識となるのだと、つくづく思う。おそらく、このような趣旨で編集される「おおさか」地方史は、これがはじめての試みだろう。「おおさか」の歴史を真に知りたいと願う市民諸氏や、その学問に志す学生の皆さんにとって、本書が楽しく、また間違いのない導きの糸となっていることを切に願うものである。】…はじめにより

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