鮑海女

鮑海女

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出版社
ふらんす堂
著者名
富田範保
価格
2,750円(本体2,500円+税)
発行年月
2022年12月
判型
四六判
ISBN
9784781415093

◆第一句集



海を出て雨を厭ひぬ鮑海女



もはや吟行句ではない。「鮑海女」への慈愛にみちたまなざしと労わりの心

は、苦楽を分かち合うほどの連帯感があればこそのものだ。

序・河原地英武





◆自選十句

青き踏み十七文字を反芻す

紫蘇揉みて生命線のまだ確か

抜く足に沈む足あり蓮根掘る

母の日やしばし天地に棲み分れ

今生は色即是空紅葉散る

人麻呂に座を一つ空け月の宴

死を賜るほどの芸なし玉椿

雪吊りの縄まだ風と遊びをり

原爆を知る樹知らぬ木法師蝉

児を呑みし津波の海へ雛流す

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