「春」はどこにいった

「春」はどこにいった

1~2日で出荷、新刊の場合、発売日以降のお届けになります

出版社
みすず書房
著者名
酒井啓子
価格
4,180円(本体3,800円+税)
発行年月
2022年12月
判型
四六判
ISBN
9784622095309

9・11米国同時多発テロから20年。「アラブの春」から10年。国際社会からの関心が薄れるなか、中東は注目すべき変化の途上にある。

「まがりなりにも、選挙を実施している。まがりなりにも、自分たちの手で政党を選び、表現の自由も与えられている。だから、言うべきことは言うべきだし、不当なことをされたらそれに抗議しなければならない。驚くべきことに、2003年以降のイラクには、ちゃんとした「民主主義」が育っていたのだ。だからこそ、彼らは国旗を背負って抵抗運動を繰り広げる」
「女性たちは長らく、社会的権利を奪われるばかりでなく、その身体そのものを支配されてきた。医療や美容、スポーツに携わる女たちは、他者に支配されてきた女性の身体を、自分自身で解放し、女性自身の手に取り戻そうとしている。それだけではない。女たちは、その技術で、負傷した男たちを守っているのだ。男に対して、「守って」というのではなく。「春」は女の顔をしている。それを「冬」へと導いたのは、力に頼るしかない「男社会」だ」

今知るべき中東情勢を歴史的厚みのある記述で伝えつつ、彼の地で失われてゆくものと生まれつつあるものを見つめ続けた時評集。

お気に入りカテゴリ

よく利用するジャンルを設定できます。

≫ 設定

カテゴリ

「+」ボタンからジャンル(検索条件)を絞って検索してください。
表示の並び替えができます。

page top