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●第一句集
眩しさに目玉引つ込む深雪晴
果歩さんが目を凝らし、耳を澄まして、何かを〓み取ろうとした濃密な時間が背後にあり、そして俳句に到る言葉の出口を見出した喜びがある。
序より・小川軽舟
●自選十句
田楽をひよつとこ口に熱がりぬ
松風に衣擦れの音空海忌
大暑なり溜池の水浮腫みたる
水着着てマネキン沖を見るごとし
白日傘さらさら巻いて今日忘る
瀬戸内に肩組む小島鰆網
ほうたるや舟に吹かれし髪を梳く
冬の日や外して大き掛時計
眩しさに目玉引つ込む深雪晴
鍵を刺す濁音桜蘂降れり
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