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「近代哲学の祖」デカルト(1596〓1650)の『方法序説』(1637)は刊行当時どのように受け止められていたのか。
本書は,オラトリオ会の修道士ニコラ・ポワソン(1637〓1710)により1670年に出版された注解であり,最初の総合的なデカルト研究の書である。
本書は,『方法序説』の各部から問題となる文章にスポットを当て注解する。
第一部はデカルトの新しい論理学とアリストテレス・スコラ学や近世初期の論理学とを比較検討する。
第二部は規則とはなにか,類比的な媒名辞とはなにか,三段論法と分析・総合といった「方法」に関して取り上げる。
第三部はデカルトの道徳の格率が修道士の誓願に反するのではないかという非難に答える。
第四部は,デカルトの形而上学に関わるオランダでの紛争に触れ,「あらかじめ感覚になかったものは知性のうちにはない」というスコラの原則を批判的に吟味する。
第五部は,血液循環説と,動物には魂がないとする説(動物機械論)の肯定的な吟味がなされる。
第六部は,ガリレイをめぐる地動説への異端審問をどう捉えるか,自然学における「仮説」と論証を論じる。
本書は同時代人の関心や解釈の率直な記録としてデカルト哲学に新たな光を当てるとともに,また原本が失われた『精神指導の規則』の未知のテキストの一節を紹介するなど,近年,重要性が着目されている第一級資料の本邦初訳。
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