「不安症と双極性障害は互いに高い頻度で合併するが,このことは研究テーマのみならず,臨床現場での治療方針を決定するうえでも極めて大きな問題となっている.」
あとがきに記されたこの1文にあるとおり
近年、急速に関心を集めるようになった“コモビディティ”(併存症)のうち、
不安症と双極性障害は、臨床においても深い結びつきが認められているものである。
本書は臨床・研究の第一線にいる執筆陣が
実臨床、臨床薬理、脳画像研究、ゲノム研究、精神病理、ガイドラインなど
多面的なテーマによりこの「併存」について論じたものである。
・コモビディティを抱えた患者の治療、対応をどう進めればよいのか?
・不安症の症状ごとに併存の特徴にはどういったものがあるのか?
・脳画像、ゲノムなどが示す併存研究の最前線とはどのようなものなのか?
主として不安症や気分障害に取り組んでいる医療者はもちろん、
このようなテーマに関心のある方々にとっても、実りある情報に満ちた1冊となるはずである。
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