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『ミステリー作家が見た 奄美の多様な生物800種』は
奄美在住のミステリー作家鳥飼否宇氏が
奄美の動植物を紹介するために記した本です。
奄美の動植物図鑑という企画でスタートしたのですが、
そこはミステリー作家、写真ではなく解説文に重点をおき
作家として単なる図鑑にはしたくない
(一眼レフではなくコンパクトデジタルカメラや
スマートフォンで自ら撮影した写真をまとめたため
写真の質に自信がないこともあるようですが)
という思いが込められています。
奄美はアマミノクロウサギやルリカケスなど固有種も多く、
2021年徳之島、沖縄島北部、西表島とともに
国内5件目の世界自然遺産に登録されました。
そのことが奄美の自然の魅力を表しています。
アマミブルーと言われる透明度の高い青い海、
ヒカゲヘゴが生い茂る原生林、
国内第2位の広さのマングローブ林など
奄美には自然の魅力が溢れています。
奄美に旅行に行こうと思う人は是非この1冊を片手に
奄美の多様な生物に触れていただきたいと思います。
またいつか奄美を訪れたいと思っている人は
訪れる前に本書で奄美の動植物について理解を深めていただく
一助にしていただければと思います。
もちろん日本の動植物に興味のある人には
本土では見られない南西諸島の生物が多数生息する
奄美の生物が見られるのは魅力でしょう。
鳥飼否宇氏は
1960年福岡県に生まれ、九州大学理学部生物学科で動物生態学を学びました。
出版社に勤務したあと2000年4月に奄美に移住。
2001年に『中空』で第21回横溝正史ミステリ大賞優秀賞を受賞。
2016年には『死と砂時計』で第16回本格ミステリ大賞を受賞した
本格ミステリ作家を自任しています。
またテレビドラマ『相棒』のノベライズを
碇卯人というペンネームで出しています。
奄美では2008年から2022年まで
NPO法人奄美野鳥の会の会長を務め、
鳥類や昆虫類の調査にも数多く携わってきました。
日本鳥学会、日本鳥類標識協会の会員でバンダーでもあります。
収録されている800種は次の通りです。
・ 哺乳類 10種
・ 鳥類 115種
・ 爬虫類 15種
・ 両生類 11種
・ 魚類 6種
・ 昆虫 211種
・ クモ綱 18種
・ 多足類 4種
・ 甲殻類 24種
・ 腕足動物 1種
・ 軟体動物 12種
・ 扁形動物 2種
・ 環形動物 1種
・ 植物 312種
・ ヒカゲノカズラ植物 4種
・ シダ植物 36種
・ 菌類 17種
・ 粘菌 1種
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