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東京の街は、空に向かって延び続けている。そのひとつのピークが地上634メートル、2012(平成24)年の東京スカイツリーの誕生であることは誰もが認めるところだろう。しかし、この街の膨張はその後もとどまることを知らず、渋谷や八重洲、虎ノ門などで超高層ビルの建設が続いている。
そんな東京で地上333メートルの東京タワーが幅を利かせていた昭和の時代、新聞社などの航空機、ヘリコプターから街を撮影した写真を集めたのがこの本である。戦後の混乱から復興しつつ、数々のビルが立ち上がり、新しい道路が張り巡らされつつあった頃である。新聞社の腕利きのカメラマンは、東京各地の上空から新しい建物、道路に対してレンズを向けていた。まだ、戦災の爪跡は街のところどころに残っていたが、1964(昭和39)年の東京オリンピックを目指して、種々の建設工事、インフラ整備がいたるところで行われていた。その中で鉄道路線は高架に変わり、地下に潜った駅もあったし、高速道路(自動車道)が開通したのもこの頃である。
そんな現場風景を捉えた空撮写真のおもしろさは一体、どこにあるのだろうか。その答えはひとつではないはずだ。それは見る側の年齢、暮らしていた場所、地上から垣間見た当時の経験などが多種、多様であるからだ。もちろん、この時代に生まれていなかった方もいるだろうから、全く目新しい風景も多いことだろう。そんな新鮮な発見は、筆者も同じであり、多くの人にも等しく味わっていただきたいという願いをもって解説文などを認めた。さらに国土地理院が地図作成用に撮影した写真、当時の地図、戦前の写真、鉄道路線図なども載せて、内容は盛りだくさんに仕立ててある。空撮写真の魅力発見をお楽しみ頂きたい。
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