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薬売りだった父を亡くし、江戸へ旅立った生き別れの兄を追ってきた娘はる。
偏屈者の治兵衛から任された一膳飯屋「なずな」で住み込み働きを始めて、半年。
兄らしき人物を長崎で見たという消息を得るものの、店を放ってはおけず、彼女の悩みは深まる。
一方、好評だった「稲荷笹寿司」が他の店でも出されるようになったある日、はるは、新たな料理の考案を治兵衛から頼まれ、行楽の季節に合わせて弁当を考える。
そして棒手振りのみちの与七への想いも募り、店の面々は二人を縁結びしようとするも……。
慎ましい庶民の味と生活への讃歌。大好評時代劇、第三弾!
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