喜望峰に立ちたし
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風吹けば風にほろほろ花びらの呼び合ふごとき白木蓮(はくれん)の花
この歌集にはオノマトペが、よく現れる。それが、一読して得られる第一の印象である。
老いといふあやしき時間われに来む合歓木の花ふはふは咲けり
老いが直ぐ近くに来ているものの、いまだ己が身体を完全に支配するには至っていないように歌ってもいる。一見、矛盾した二つの捉え方があることを不自然とは思わない。かえってリアリティーが感ぜられる。・・・安田純生「跋文」より
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