星々

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出版社
ふらんす堂
著者名
松尾隆信
価格
3,080円(本体2,800円+税)
発行年月
2022年11月
判型
四六判
ISBN
9784781414942

◆第九句集

氷柱折るとき星々の声のあり

「星々」の語を含む作は、眼前に迫りすぎて前のめりにならぬよう、ゆったりとひろやかな〝眼前〟を志向したいとの思いから選んだ。

(著者)



◆自選十五句

梅の中ひとすぢの水走りけり

ゆつくりと蛇のどこかの進みをる

五千石二十年忌の雨の音

スケートの十一歳は風のやう

忽然と桜満開誓子の忌

母の日の義母と握手をしてをりぬ

よくきれるおとのしてをり松手入

氷柱折るとき星々の声のあり

ずぶ濡れの礁の春となりにけり

尾からすぐおたまじやくしの首ねつこ

平成に摘みし令和の新茶かな

次の星流れたるなり山上湖

鳥羽僧正忌蛙らの穴に入る

『瘤』といふ小さき句集開戦日

ゆりかごの中に瞳よもがり笛

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