猫を棄てる 父親について語るとき

文春文庫

猫を棄てる 父親について語るとき

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出版社
文藝春秋
著者名
村上春樹 , 高妍
価格
726円(本体660円+税)
発行年月
2022年11月
判型
文庫
ISBN
9784167919528

父の記憶、父の体験、そこから受け継いでいくもの。村上文学のルーツ。

ある夏の午後、僕は父と一緒に自転車に乗り、猫を海岸に棄てに行った。家の玄関で先回りした猫に迎えられたときは、二人で呆然とした……。

寺の次男に生まれた父は文学を愛し、家には本が溢れていた。
中国で戦争体験がある父は、毎朝小さな菩薩に向かってお経を唱えていた。
子供のころ、一緒に映画を観に行ったり、甲子園に阪神タイガースの試合を見に行ったりした。

いつからか、父との関係はすっかり疎遠になってしまった――。

村上春樹が、語られることのなかった父の経験を引き継ぎ、たどり、
自らのルーツを初めて綴った、話題の書。

イラストレーションは、台湾出身で『緑の歌?収集群風?』が話題の高妍(ガオ イェン)氏。

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