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『フィヒテ研究』第30 号をお届けいたします。
印刷出版による『フィヒテ研究』は今号が最終号となるため、新たに日本フィヒテ協会会長に就任された大橋容一郎会員による「新会長挨拶」に続き、協会設立および機関誌刊行に多大なご尽力のあった長澤邦彦元会長による「特別寄稿」を掲載いたしました。次に、シンポジウム「構想力――フィヒテとその前後─―」に関する総括(岡田勝明氏)と提題をもとにした論考(桑原俊介氏、鈴木亮三氏、田端信廣氏)が続きます。シンポジウムのタイトルにふさわしく、構想力をめぐって、フィヒテおよびフィヒテの前後をなすカントやノヴァーリス、シュレーゲル、シェリング、ヘーゲルの議論に焦点をあてた論考が展開されています。また今号には、すぐれた若手研究者(平井涼氏、辻麻衣子氏)による、田端信廣著『哲学的思惟と詩的思惟のインターフェイス─ フィヒテvs ヘルダーリン、ノヴァーリス、Fr. シュレーゲル─ 』および太田匡洋著『もう一つの19 世紀ドイツ哲学史─―ポストカントにおける哲学方法論の系譜─―』の書評を掲載しております。(「編集後記」より)
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