特集:軽やかな酒器
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軽やかな酒器
「備前の徳利、唐津のぐい?」のように、これまで酒器と言えば、日本酒を飲むための「徳利」と「ぐい?」が定番であった。しかし、近年は日本酒のみならず、ビール・ワイン・ウイスキー・果実酒など、それぞれの種類に合った現代的な酒器が増えてきている。また、陶芸に比べれば数は少ないものの、現代作家によるガラス・漆芸・金工の酒器も目にする機会が増えた。「陶芸」は土が可塑性に富んでいるので、造形の自由度が高い。「ガラス」は透明感があり、お酒の色が美しく透けて見える。「漆芸」は温かみを感じ手触りが良く、驚くほど軽い。そして「金工」は冷たさや温かさを保ちやすく、破損の心配が少ない。素材ごとに魅力が異なるので、色々集めてみたくなる。本特集では、陶芸をはじめガラス・漆芸・金工の34名の作家による、使い手の気持ちを華やかに彩る、現代感覚あふれる多彩で軽やかな酒器を紹介する。工芸の現代化の行方を探りながら、新たな酒器の楽しみを提案したい。
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