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フランス17世紀において
一つの題材をもとに複数の作品が
作られることがある。
これらの作品は「ストーリーの大枠」を
共有する一つの「世界」と言えよう。
第一部の「分類」では悲劇全作品を地域と
年代で大別し、主要登場人物または
劇に不可欠な人物で分類した。
第二部の「総覧」では、悲劇全作品の筋書を紹介した。
これによって
比較検討の対照となる作品の概要を
把握することが可能となる。
フランス17世紀の悲劇は
ラシーヌに収斂するといって
過言でないだろう。
しかし、ラシーヌの天才を否定するものではないが、
彼が突如として制作を営々とした演劇活動がある。
ラシーヌをより深く理解するには、
17世紀演劇総体の中で位置づけが必要だろう。
17世紀の悲劇は
アルディという源から流れ出て、
多くの劇作家たちの作品をたどり、
ラシーヌに達した、と考えられる。
悲劇を「世界」に分類することは、
その流れを明らかにするための
手段の一つとしても役立つのでは
ないだろうか。
本書は、そのための
基礎的な資料集に過ぎない。
願くは、本書が諸兄姉の研究に
資することあらんことを。
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