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尖閣、北方領土ほか「日本の国境」最新撮
尖閣諸島海域ではほぼ毎日のように中国艦船の「領海侵入」が発生し、日本の海上保安庁との“海戦”が起きている。
北に目を向けると、根室・納沙布岬沖ではロシア艦船の監視のもと、日本の漁師が怯えながら漁をしている現実があり、30年間続いてきた「ビザなし交流」は一方的に破棄された。
日本の最南端・沖ノ鳥島は、中国が「日本の領土ではない」との主張を強め、習近平が狙う太平洋進出の“標的”となっている。
そして韓国による実効支配が続く竹島では、「日本人が経済活動を営んでいた歴史」が次々と消されている--。
このように「日本の領土・領海」でありながら、日本人が近づくことさえ難しい国境の島々を、著者は現在に至るまで30年以上にわたって撮影してきた。
本書で訴えたいことは、「領土を返せ」「領土を守れ」というスローガンではない。日本の国境で起きている現実と、それらの島々で生きてきた日本人の歴史に目を向けてほしいという思いである。「日本人が行けない日本領土」であるからこそ、日本人のカメラマンが撮影し、記録し、後世に伝える意味がある。
【編集担当からのおすすめ情報】
本書の著者・撮影者である報道写真家・山本皓一氏は、1943年生まれの79歳。
この大ベテランが、荒波の中を片道6時間かけて中国の海警船が航行する尖閣諸島へ、あるいは片道90時間かけて日本最南端・沖ノ鳥島を撮影してきたこと自体、驚きの取材活動といえるのではないでしょうか(しかもコロナ禍の中で)。
山本氏にとって「日本の国境」は、写真家人生を捧げた被写体であり、まさにライフワークです。そして本書で取り上げる国境の島々(尖閣諸島、北方領土、沖ノ鳥島、南鳥島、竹島)は、実は日本人が訪問することが最も困難であり、危険な場所でもあります。
そうした島々の姿・記録・歴史を少しでも多く残し、日本人に知ってもらいたい――傘寿を迎えても衰えることのない著者の熱意と執念にも驚いてください。
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