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会津籠城に加わった新島八重、白虎隊より幼くして戦った高木盛之輔、非戦論者の家老・西郷頼母…藩士や家族など激戦を生きのびた会津の人々が、それぞれの立場から綴った「生の声」。当事者にしか書けない魂の記録。
〈目次〉
1 藤澤正啓「会津藩大砲隊戊辰戦記」
(大正三年 林・白井砲兵隊鳥羽伏見開戦よりの戦闘日記)
2 浅羽忠之助「鳥羽へ御使並大坂引揚の一件」
(明治初年容保小姓の浅羽忠之助筆記の内)
3 三澤千賀良「暗涙之一滴」
(明治初年脱稿、一青年下級武士の戦闘日誌)
4 杉浦成忠「戊辰戦記結草録」
(明治二年越後高田で監禁中にまとめた伏見戦記・北越戦記)
5 渡辺多門「辰之日記草稿」
(兵糧方を命じられた一藩士の戊辰戦争従軍日記)
6 高木盛之輔述、斎藤肆郎著「中軍護衛隊」
(白虎隊より年下の少年たちが戦った記録、大正五年刊)
7 鈴木為輔「戊辰会津開城に付使者の始末」
(若松市長佐瀬剛校訂・下級武士が降伏の使者となる)
8 山川操子「十七歳にて会津籠城中に実験せし苦心」
付、酒井たか「籠城中の思ひ出」
(明治四十二年七月『婦人世界』所載、少女時代の戦争体験を語る)
9 新島八重子「男装して会津城に入りたる当時の苦心」
(明治四十二年一月『婦人世界』所載、鉄炮で戦った婦人の思い出)
10 水島菊子「会津婦女隊従軍の思ひ出」
(昭和七年八月『日曜報知』所載、会津娘子軍の真相を語る)
11 間瀬みつ「戊辰後雑記」
(会津戊辰籠城と斗南藩往復を体験した一婦人の手記)
12 日向ユキ「萬年青」(ある明治女人の記録)
(七十数年前娘時代を会津藩で過ごした苦楽春秋の思い出)
13 川島りさ「今は昔思ひ出し記」
(明治四十四年七十四歳の老女が書き残した敗戦の実録)
14 手代木喜与「松の落葉」
(会津藩公用人手代木直右衛門夫人の戊辰逃亡記)
15 荘田三平(戊辰の役会津殉節婦人の事蹟)
(大正六年『会津会々報』第11号附録とした婦人殉難記録)
16 秋月悌次郎「応微日札」(附「泣血氈」)
(戊辰戦争の戦犯となって東京に召し出される旅日記)
17 町野主水「明治戊辰殉難者之霊奉祀ノ由来」
(阿弥陀寺・長命寺に戦死者の遺体を埋葬した苦心)
18 西郷頼母「栖雲記」(一名「雨の名残」)
(明治二十九年に書いた非戦論者の家老の自伝)……
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