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サッカーはボールを蹴る競技なので、キックが重要なのは明白です。
パスをするのもシュートをするのもキックです。
そして、本書の著者である中西哲生氏は「日本が世界で戦うための課題はキックだ」と言います。
軸足をしっかりと地面に固定して、蹴り足を振り抜く。
この、当たり前のように続けてきた蹴り方では世界と戦うことはできません。
キーワードは「軸足抜き蹴り足着地」。
蹴った後、軸足を浮かして蹴った足で着地する―。
とても画期的な蹴り方に聞こえますが、実は世界のトッププレイヤーや世界で活躍する日本人選手は無意識のうちに実践しています。本書ではこの「軸足抜き蹴り足着地」という世界標準のキックを「ストレート」「アウトカーブ」「インカーブ」「ストレートインカーブ」「スワイプインサイド」「ループ」という6のカテゴリーに分けて詳細に解説しています。
さらに、ボールの状態によっても蹴り方は変わります。本書では「離れていくボール」「近づいてくるボール」「ショートバウンドのボール」「止まっているボール」に分けてそれぞれのシチュエーションにおけるキックの思考(=蹴る際の考え方)について解説しています。
また、巻末にはサッカー以上にキックのことを緻密に考えているアメリカンフットボ
ール界で活躍する佐藤敏基選手と丸田喬仁コーチとの鼎談を収録。キックについてとことん突き詰めて考える3人の会話は大変興味深く、必読の内容です。
本書で、世界標準のキックとはどんなものかを知っていただければ、日々のサッカー観戦がより楽しくなるはずです。
また、サッカーを指導する立場にある方は「軸足抜き蹴り足着地」を伝えて、世界標準の選手を育ててください。
そして、選手の皆様は本書で改めて自分の蹴り方を見つめ直し、よりレベルの高いキックを身につけていただければ幸いです。
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