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「サッパリ、書けん。」
悪友親友への便りに垣間見せる素顔の風太郎。
早くに両親を亡くして世話になった親戚への消息、恩師との交流。
最も気が合った高木彬光氏との合作の相談、横溝正史氏ともども家族ぐるみの付き合い。
江戸川乱歩をはじめ、角田喜久雄、鮎川哲也、中井英夫、色川武大、筒井康隆、髙峰秀子、安野光雅、横尾忠則、中島河太郎の各氏から届いた書簡、ドイツ文学者西義之氏との往復書簡もあわせて収録。
「医者より小説の方が小生の本性には合致している」
戦時中に単身上京して、軍需工場に勤めながら受験勉強を続けて医学専門学校に合格。1947年に「宝石」の短編懸賞に応募した「達磨峠の事件」が入選。50年に新制医科大学を卒業するも作家の道を選択し、忍法帖シリーズで大人気作家に。世相に対する鋭い批評から、気のおけない仲間に漏らす本音まで飾らない魅力が満載。
山田風太郎生誕一〇〇年記念
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